アセノスフェア[1](asthenosphere)とは、地球のマントルを力学的性質で分類したうち、リソスフェア(プレート)とメソスフェアの間の部分。上部マントル中に位置し、岩流圏[2]ともいう。深度100km~300kmの間にある。地震波の低速度域であり、物質が部分溶融し、流動性を有している。低速度域のみがアセノスフェアとされるが、場合によっては下限を660kmの面と考える説もある。
マントル構成層であり、主要組成はかんらん岩で鉱物相もかんらん石(α相)である。電気伝導性、電流異方性を示す。
発散型プレート境界においては、アセノスフェアは地表に近いところまで上昇している。
脚注[]
- ↑ 文部省 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、ISBN 4-8181-8401-2。(オンライン学術用語集)
- ↑ 文部省 『学術用語集 地震学編』 日本学術振興会、1974年。(オンライン学術用語集)
参考文献[]
- 深尾良夫 『地震・プレート・陸と海 - 地学入門』 岩波書店〈岩波ジュニア新書〉、1985年、ISBN 4-00-500092-4。
- 川上紳一・東條文治 『最新地球史がよくわかる本』 秀和システム〈図解入門〉、2006年、ISBN 4-7980-1260-2。
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