スコリア丘(すこりあきゅう)は玄武岩~安山岩の溶岩による噴火活動によりスコリアが放出され、火口の周りに積もり丘を形成したものを指す。
スコリア丘の形態[]
スコリア丘は主に玄武岩~安山岩の溶岩による活動で、そのほとんどは一度の活動によってできた単成火山で規模は小さい。形成される場所は複成火山の側火山や独立単成火山群の一部として形成されることが多い。また、複成火山の山頂火口内に一度の噴火で形成され、その後の噴火や陥没により非常に短期間で消滅こともある(例:伊豆大島の三原山の三原新山など。)。
スコリア丘の形成中に大量のマグマが地下から噴出すると、噴出した溶岩はガサガサのスコリア丘より密度が大きいのでスコリア丘と基盤の間から染み出るように流出する。そうすると、溶岩流は上にのっているスコリア丘を破壊しながら流下する。これによりスコリア丘は馬蹄形(U字型)の形状となる。溶岩流の上にはスコリアの残骸がのっていてこれを「スコリアラフト」という。
また、形成される期間によっても形が変わってくる。短期間で形成されたスコリア丘は溶結してお供え餅(数時間以内に形成されたものに限る)のようになったり不安定な形をしていることが多い。長期間(数ヶ月単位)で形成されたものは、長い間を掛けて不安定な箇所をスコリアで修正するので、大きく非常に安定した斜角をしている。(例:阿蘇山の米塚・富士山の大室山)