一切経山 | |
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ファイル:Mt. Issaikyouzan 0810.JPG 吾妻小富士から秋の一切経山を望む | |
標高 | 1,948.8m |
所在地 | 福島県福島市、耶麻郡猪苗代町 |
位置 |
北緯37度44分07秒 東経140度14分40秒 |
山系 | 吾妻連峰 |
一切経山の位置 |
一切経山(いっさいきょうやま いっさいきょうざん)は福島県福島市および猪苗代町にある山。吾妻連峰を構成する山の一つ。今も火山活動を続けている活火山であり、山頂は岩礫で覆われている。標高は1,948.8メートル。
歴史[]
名前の由来は安倍貞任が仏教教典の一切経を山に埋めたという伝説による(埋めたのは貞任ではなく弘法大師や地元の僧などを当てはめる説もある)。おそらくは吾妻山信仰に関わって名付けられたのかもしれない。明治26年(1893年)の大噴火の際は噴煙が直径2,000メートル、噴出容積はおよそ50万立方メートルにも達したという。この大噴火で当時現地を調査していた技師2名が亡くなっている。近年では昭和52年(1977年)に噴火、2008年(平成20年)11月に約300メートルの噴気が確認されている。
登山[]
概要[]
観光有料道路磐梯吾妻スカイラインを利用すると標高1,500メートルの浄土平まで車もしくはバスでアクセスすることができる。登山口は浄土平ビジターセンター裏からスタートし、浄土平湿原を横断し、明治26年の大噴火の際の遭難碑付近で一切経山方面の急斜面の登山道を登る。途中、右手に噴火口が見えるがこれが明治の噴火の時の噴火口である。このあたりから頂上まではガレ場で遮るものもないため、景色がすばらしい。特に東側は浄土平を中心に、吾妻小富士、火口湖の桶沼など、火山活動を実感させられる風景である。尾根に到着し、酸ヶ平からの道と合流すると20分くらいで山頂に到着する。山頂からは、東に阿武隈高地と福島盆地、西に磐梯山、北には蔵王山や仙台平野、北西には置賜盆地(山形県南部)など、まさに360度の展望を得ることができる。また、一切経山のすぐ北には「魔女の瞳」あるいは「吾妻の瞳」と呼ばれる五色沼があり、色がコバルトブルーで太陽光の具合で時間や見る場所によって変化し、とても美しい。{深田クラブ日本300名山}
標準時間[]
浄土平-(40分)-尾根-(20分)-山頂-(40分)-浄土平
山小屋[]
桶沼付近に有人の吾妻小舎(有料)、酸ヶ平湿原に酸ヶ平避難小屋(約10人収容・無人・無料)、谷地平に谷地平避難小屋(約10人収容・無人・無料)がある。
周辺の風景[]
一切経山の南側には鎌沼という沼を中心にその東に酸ヶ平湿原、西に姥ヶ原、さらにその南には東吾妻山(1,974メートル)がある。この一帯は、火山の影響で植物がほとんど生えていない一切経山とは対照的で、さまざまな種類の高山植物が咲き誇っており、鎌沼とセットでの風景はまさに天然の日本庭園である。また、姥ヶ原から西へ徒歩で約1時間行くと谷地平湿原がある。初夏にはワタスゲが咲き誇り、湿原の真ん中を清流がながれる風景は山上の楽園と呼ばれている。 自然以外にも、姥ヶ原の西端には姥神石像、南西徒歩1時間のところに駕篭山稲荷神社と、吾妻山信仰の名残も残っている。また、登山口の浄土平は福島県でも有数の観光地で、レストハウスのほか、浄土平ビジターセンター、浄土平天文台があり、東の吾妻小富士と桶沼には遊歩道も整備されている。
交通アクセス[]
登山口の浄土平までは、福島駅西口より高湯街道を西進し、高湯温泉、磐梯吾妻スカイラインを経由して約1時間で到着する。磐梯吾妻ラインは福島市高湯温泉から浄土平を経由して国道115号線旧道土湯峠へ通じており、会津方面へのアクセスも便利である。
ギャラリー[]
関連項目[]
- 磐梯朝日国立公園
- 日本三百名山
- 環境省
外部リンク[]
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