卓越風(たくえつふう)とは、ある一地方で、ある特定の期間(季節・年)に吹く、最も頻度が多い風向の風。主風。常風。
風配図(ウインドローズ)によって求められる。
概要[]
地球上には、3種類・6つの大規模な卓越風がある。北半球・南半球に1組3つずつあり、赤道に近い低緯度地域では貿易風、中・高緯度地域では偏西風、高緯度地域では極東風が吹く。北半球における貿易風は特に北東貿易風、南半球におけるそれは南東貿易風と呼ばれている。
地球上で、1年単位の卓越風(年間の平均風向)と同じ風向の風が一年中吹き続ける地域はあまり多くない。代表的な例では、オランダなど西ヨーロッパの大西洋沿岸の低地や、西インド諸島、南極海などがある。
卓越風に関連する語として、季節風がある。季節風は、数か月間の季節の間に吹く卓越風だといえる。
卓越風は、あくまで特定の期間内の風向を表すものであるが、各地の気候を特徴付ける際には重要な資料となる。
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