外湯(そとゆ)とは、温泉街に存在する、宿泊施設を伴わない公衆浴場、日帰り入浴施設のこと。内湯に対する対義語である。
源泉開発の技術が乏しかった時代、温泉は自然湧出源泉に限られていた。湯量が限られていたことや、温泉は皆の共有財産で誰かの占有物ではない、という考えから湯船は源泉が湧出する場所に共同の浴場として整備され、旅館はその周辺に建てられた。宿泊客は温泉に浸かる際には、旅館の外にある共同浴場に通っていた。大正時代以降、源泉開発技術が向上するにつれ、旅館ごとに独自の源泉を持つようになった。その際に、旅館独自の湯と旅館の外の湯ということで、内湯、外湯という区分が生じた。源泉の意から、元湯と呼ぶ温泉もある。
古くからの湯治場は、皆外湯に通う形態であったが、今日では俵山温泉、温湯温泉、城崎温泉、など一部に残るのみである。
外湯の多くは、地元の人が管理している共同浴場であったが、今日では休息施設を併設した日帰り入浴施設も多く存在する。
外湯巡り[]
源泉の数、湧出量が豊富な温泉地、温泉街では、温泉を利用した浴場が多数存在する。異なる源泉、異なる浴場を巡ることが温泉地の楽しみの一つとなっている。以下の温泉地は、外湯巡りを温泉街の名物としている。
- 飯坂温泉
- 湯田中温泉
- 渋温泉
- 野沢温泉
- 城崎温泉
- 別府温泉:竹瓦温泉、鉄輪むし湯などの市営温泉の他、別府市内には地元の人が管理する共同温泉が数百ヶ所ある。
- 別府八湯温泉道:これらの共同温泉や旅館の立ち寄り湯などを88ヶ湯巡り温泉名人の認定を目指すもの。
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関連項目[]
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