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安達太良山
ファイル:AdataraSan.JPG
標高 最高峰 箕輪山 1,728m
所在地 福島県福島市二本松市郡山市
安達郡大玉村耶麻郡猪苗代町
位置 北緯37度38分49秒
東経140度16分50秒
種類 成層火山 活火山ランクB
安達太良山の位置
ファイル:20091011安達太良山空撮.jpg

北方上空より >解説画像

安達太良山(あだたらやま)は福島県中部にある火山日本百名山およびうつくしま百名山に選定されている。

特徴[]

数万年前までは、マグマ噴出を繰り返す活動が活発な火山であったが徐々に沈静化。約2,400年前の噴火の際にマグマ噴出以降は、時折、マグマ水蒸気爆発を繰り返す程度となる。

主な地形[]

北から

  • 鬼面山 1,482m
  • 箕輪山 1,728m 最高峰
  • 鉄山 1,709m
  • 沼ノ平火口
  • 篭山 1,548m
  • 矢筈森 1,673m
  • 安達太良山 1,700m
  • 船明神山 1,667m
  • 薬師岳 1,322m
  • 和尚山 1,602m
  • 前ヶ岳 1,340m


噴火災害記録[]

  • 1658年 地すべり、死者多数
  • 1899年 8月24-25日、11月11-12日 小規模水蒸気噴火
  • 1900年 7月17日 沼の平で水蒸気爆発、沼ノ平火口を形成し火砕サージが西側斜面の沼尻鉱山を襲う、死者72名、負傷者10名
  • 1997年 9月15日 沼ノ平火口付近で硫化水素ガスにより死者4名

災害対応[]

噴火時のハザードマップは、沼ノ平火口が西側を向いているため、おもに猪苗代町を被害の対象としている。なお、西よりの風が常風のため、噴火時には二本松市側にも大量に降灰する可能性は大きい。気象庁では地震計、空振計、GPS観測装置、カメラを設置し常時観測を行っている。解析結果等は毎月上旬に気象庁のウェブサイトで公表されている。

観光[]

沼ノ平周辺の荒涼とした火山の景観がみどころ。また、ガンコウランクロマメノキなどの高山植物を始めとし、ヤエハクサンシャクナゲサラサドウダンレンゲツツジなどが咲き誇り、田中澄江著「花の百名山」の一座にも選ばれている。この火口を中心とする優れた景観と、高山植物を保護するため、磐梯朝日国立公園に指定されている。

また、岳温泉、奥岳温泉、塩沢温泉野地温泉横向温泉沼尻温泉など、多くの温泉場が取り囲んでいる。冬期は、あだたら高原塩沢、箕輪の各スキー場が運営される。緩やかな山体から山スキーのメッカとしても名高い。

郡山ビッグアイ展望階より望む安達太良山(中央)と磐梯山(左)

文学[]

万葉集にも歌われ、また高村光太郎の『智恵子抄』“樹下の二人”の節にも名が見える。深田久弥随筆日本百名山』にも登場する。

登山[]

ファイル:KUROGANE-GOYA.JPG

くろがね小屋

全体として緩やかな山体であり、また、夏期でも奥岳から薬師岳に、スキー場のゴンドラリフトが運行されており、標高1,300m付近まで上がれるため、初心者でも比較的登りやすいとされる。主な登山口は、奥岳(二本松市)、塩沢温泉(二本松市)、野地温泉福島市)、沼尻(猪苗代町)、石筵(郡山市)である。稜線付近は森林限界を超えているために樹木がほとんど無く、雷雲がやってきた際は非常に危険である。加えて、悪天候時は稜線付近に強風が吹き荒れるため、立ち入りは避けた方がよい。

現在、沼ノ平火口の周辺では有毒ガス噴出しており、1997年の沼ノ平における火山ガスによる死亡事故以降、沼ノ平コースとくろがね小屋~鉄山コースは通行禁止となった。

登山コース[]

  • 奥岳登山口~勢至平~くろがね小屋~峰の辻~安達太良本山
所要約3時間
  • 奥岳登山口~薬師岳~五葉松平~安達太良本山
所要約2時間30分、奥岳~薬師岳はゴンドラ「あだたらエクスプレス」片道900円を使う
  • 表登山口~仙女平~安達太良本山
所要約3時間30分
  • 塩沢温泉登山口~くろがね小屋~峰の辻~安達太良本山
所要約3時間30分、塩沢温泉~くろがね小屋は渓谷沿いの道
途中に滝や巨大な岩などがあり、紅葉がとても美しい
  • 沼尻登山口~胎内岩~鉄山避難小屋~鉄山~安達太良本山
所要約3時間15分、硫黄川流域の荒涼とした風景と胎内岩の岩くぐりが楽しめる
  • 沼尻登山口~障子ヶ岩~船明神山~安達太良本山
所要約3時間15分
  • 野地温泉登山口~鬼面山~箕輪山~鉄山避難小屋~鉄山~安達太良本山
所要約4時間45分(縦走コース)
  • 横向登山口~箕輪山~鉄山避難小屋~鉄山~安達太良本山
所要約3時間45分
  • 銚子ヶ滝登山口~和尚山~安達太良本山
所要約4時間

山小屋[]

  • くろがね小屋
通年営業している山小屋で、源泉の引いてある温泉山小屋として知られる。くろがね温泉を名乗っている。日帰り入浴もでき、登山客に人気がある。この温泉の歴史は古く1000年以上前に記された文献にも登場する。なお、岳温泉はここから引湯している。
  • 鉄山避難小屋
冬期間は積雪が多く利用が困難。水場、トイレともになし。

外部リンク[]

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