支笏湖 | |
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ファイル:Lake Shikotsu Mt Fuppushi01bs4272.jpg 支笏湖。対岸の山は風不死岳 | |
所在地 | 北海道(石狩振興局管内) |
面積 | 78.4 km² |
周囲長 | 40.4 km |
最大水深 | 363.0 m |
平均水深 | 265.4 m |
貯水量 | 20.9 km³ |
水面の標高 | 247 m |
成因 | カルデラ湖 |
淡水・汽水 | 淡水 |
湖沼型 | 極貧栄養湖 |
透明度 | 17.5 m |
支笏湖(しこつこ)は、北海道千歳市にある淡水湖。支笏洞爺国立公園に属し、日本最北の不凍湖として知られる。
概要[]
支笏カルデラの形成後に、恵庭岳・風不死岳がカルデラの縁に形成され、現在のようなくびれた形となったカルデラ湖である。南に位置する樽前山は、同湖に付随する活火山である。
千歳市の公式ホームページによると、湖の名前の由来はアイヌ語の「シ・コッ(大きな窪地)」から。しかしこの場合の「窪地」とは現在の支笏湖や支笏カルデラを指すのではなく、この湖を水源とする千歳川の開削した深い谷のことであり、同時に千歳川の旧名であった。なお、松前藩は現在の苫小牧市の周辺までを「志古津(当時の漢字表記)」と呼んでいた。 アイヌ民族は支笏湖を「シコツ川(千歳川)の水源の湖」の意で「シコツ・トー」と呼び、改まった場合には「シコテムコ・エアン・パラト」(シコツ川の・水源・そこに・ある・広い湖)と称えていた。
しばしば、支笏湖の由来は「死骨湖」であるとされる都市伝説(水深が深く、古代の火山の噴火により出来たカルデラ湖で、水底に枯木などがあるため一度沈んだら浮かんでこないから、とするのが通説)があるが、これは上記の通り誤りであり、アイヌ語が語源である。ただし、支笏湖を含む千歳市は、アイヌ語で「シ・コッ」であることが日本語で「死骨」に通じることから縁起が悪いとし、1805年に現在の地名に改名されていることから、前述の都市伝説に関連が無いとも言い切れない側面がある。
貯水量は20.90km3と日本で琵琶湖に次いで二番目に多く、3/4に達するが、面積は琵琶湖の1/9に過ぎない[1]。
温かい水が深部に残存し水面を暖めるため、湖面の水温が下がりにくいので基本的に結氷しにくいが、低温の日が続いた場合には結氷することがある(最近の全面結氷は2001年、その前が1978年)。
透明度が高く、摩周湖、バイカル湖に匹敵する透明度を有する。近年の水質調査においては、全国No.1に認定されている。支笏湖の北西には、北海道三大秘湖の一つであるオコタンペ湖がある。
地理[]
北海道南西部に位置する。平均水深265m、最大水深363mは田沢湖に次いで日本で2番目に深い。面積は日本で8番目、カルデラ湖としては屈斜路湖に次いで2番目に大きい。湖の北側には恵庭岳、南側には風不死岳、樽前山の支笏三山がそびえる。また、モラップ、キムンモラップなどの低く可愛らしい山にも囲まれている。
- 流入河川 : 美笛川、オコタンペ川、ニナル川、フレナイ川、丹鳴川、
- 流出河川 : 千歳川
- 山 : 恵庭岳、風不死岳、樽前山、紋別岳、丹鳴岳、漁岳、モラップ山、キムンモラップ、イチャンコッペ山、多峰古峰山、フレ岳、小漁火山
- 周辺湖沼 : オコタンペ湖、えにわ湖、口無沼、錦大沼
- 滝 :七条大滝、美笛の滝、インクラの滝、丸山遠見の滝、ネッソウの滝
- 渓谷など : 恵庭渓谷、水明郷、松前ガロー、苔の洞門、楓沢の洞門
利用[]
1894年に阿寒湖から移入されたチップ(ヒメマス)が名産。
- 支笏湖ビジターセンター
- キャンプ場
- オコタン野営場
- 美笛キャンプ場
- ポロピナイキャンプ場
- モーラップキャンプ場
- 商店街
交通[]
マイカー[]
- 札幌市より国道453号経由で約1時間。
- 苫小牧市より国道276号経由で約30分。
- 千歳市より道道支笏湖公園線経由で約30分。
バス[]
- 北海道中央バス
- 札幌駅前ターミナル方面(季節運行)*2010年4月1日を以て廃止
- 千歳駅・新千歳空港方面
文学作品[]
小説[]
- 支笏湖殺人事件 / 草野唯雄
- 定山渓・支笏湖殺人事件-寝台特急「エルム」の暗転 / 津村秀介
- 神成探偵社の事件簿1~支笏湖に消ゆ~ / 朝比奈颯季
ガイドブック[]
- 自然ガイド 支笏・樽前 / 大橋弘一 / ISBN 4-89453-219-0
関連項目[]
- 日本の湖沼一覧
- 北海道の観光地
脚注[]
- ↑ 支笏湖学のすすめ その10 ― 北海道地質調査業協会 (PDF)
外部リンク[]
lt:Šikocu pl:Shikotsu (jezioro) th:ทะเลสาบชิคทสึ