日帰り入浴施設(ひがえりにゅうよくしせつ)とは、公衆浴場の一種であり、宿泊を伴わずに入浴することを目的とした施設である。
概要[]
共同浴場の延長線上にあるような小規模な風呂のみの施設から、バリエーションのある浴槽に休憩設備や料飲サービスを備えた大規模な施設まで、その範囲は広い。日ごろの風呂場として使われる共同浴場よりも、施設空間を通じたリラクゼーションや娯楽(アミューズメント)をサービスとして提供するスーパー銭湯の側面が強くなっている。温泉の代わり(湧出しない地域の場合)に、海水(海洋泉)や井戸水(鉱泉)の沸かし湯を用いている施設もある。また、水道水の沸かし湯に入浴剤(ナトリウム・硫黄など)を混ぜたり、ボイラー内でラジウムなどの鉱石や固形物の温泉疑似成分を溶かし合わせた「人工温泉」と称する施設も都市部やテーマパーク周辺に新設されている(近年はビジネスホテルチェーン、フィットネスクラブの大浴場にも導入されている)。
「スーパー銭湯」を参照
1980年代までは温泉が湧出するのは山間部の地域などで限定的とされたが、1990年代以降ボーリング(掘削)技術の進化により、1500mから2000m程度の深さまで掘削することで平野部でも湧出するようになり、2000年代以降、都市部における施設の新設開業が目覚ましい。地方においては町興しの一環として温泉を掘削し、公営で入浴施設が営業されている事が多いが、都会ではレジャー産業の一種として、全国展開する専業企業をはじめ、テーマパークやパチンコ店・一般企業の不動産再開発によって新設されることも多い。
全国各地様々な温泉地に存在し、日帰り入浴施設のみの温泉地も数多い。新規に源泉開発をおこなった場合にこのようなケースが多く見られる。鉄道駅に併設される例や、高速道路のサービスエリア、道の駅など交通の便がよい場所に設置される例もある。かつては旅館であったが宿泊営業を廃止し日帰り入浴施設化する場合もある。
また、近年は公営の日帰り入浴施設も増えつつある。
主な日帰り入浴施設[]
健康ランド・足湯のみ設置の施設は除く。
公営[]
民営[]
チェーン展開[]
- 極楽湯(全国展開)
- 大江戸温泉物語
- ワンデイ・スパ(2009年に破産)
- 万葉倶楽部
- やまとの湯
- 湯快爽快
- ドーミーイン(明神の湯・古代蓮物語など)
- ルートイン(グランティア)
関東地方[]
- 東京都
- グランスパ八王子
- ビッグファン平和島
- シエスパ/ザブー(2007~2008年に閉館)
- 李乃彩(稲城市)
- 村山温泉かたくりの湯
- 埼玉県
- さいたま清河寺温泉
- 湯本グループ(行田温泉茂美の湯)
- 羽生湯ったり苑(羽生温泉)
- 天然温泉花咲の湯(上尾市)
- 神奈川県
- 藤野やまなみ温泉(相模湖町)
- 志楽の湯(川崎市)
- 佐野天然温泉 のぼり雲(横須賀市)
- スパ・リブールヨコハマ
- SPA EAS(横浜ハマボールイアス内)
- スカイスパYOKOHAMA
- SPASSO(観音崎京急ホテル併設)
- シーサイドスパ八景島
- 千葉県
- 法典の湯(船橋市、東京楽天地)
- ヒーリングヴィラ印西(牧の原MORE内)
- 山梨県
- ふじやま温泉(富士吉田市、富士急ハイランド隣接)
中部地方[]
- 愛知県
- 喜多の湯
- みどり楽の湯
- 武千代温泉 賀勝苑
- 白砂の湯
テーマパークに併設[]
- ナガシマスパーランド
- スパリゾートハワイアンズ
- クア・ガーデン(多摩テック内、2009年9月閉館)
- ユネッサン森の湯(箱根小涌園内)
- 豊島園庭の湯
- スパラクーア
- ふじやま温泉(富士急ハイランド隣接)
- 華咲の湯(浜名湖パルパル隣接)
道路サービス施設に併設[]
宿泊施設・足湯のみは除く
- 道の駅きつれがわ
- かきつばた(刈谷ハイウェイオアシス併設)
- 稲武温泉どんぐりの湯(道の駅どんぐりの里いなぶ併設)
- 道の駅しほろ温泉
- むかわ温泉(道の駅むかわ四季の館併設)
鉄道駅に併設[]
宿泊施設・足湯のみは除く
- ほっとゆだ駅
- 女川駅(女川温泉ゆぽっぽ)
- 高畠駅(高畠町太陽館)
- 水沼駅(水沼駅温泉センター)
- 越後湯沢駅(酒風呂 湯の沢)
- 津南駅(リバーサイド津南)
- 湯田中駅(湯田中駅前温泉 楓の湯)
- 松丸駅(森の国ぽっぽ温泉)