炭酸水素塩泉(たんさんすいそえんせん)は、掲示用泉質名に基づく温泉の泉質の分類の一種。
概要[]
炭酸水素塩(HCO3)を含む化合物を主成分としていることからこの名称が付いている。アルカリ性を示す温泉が多く“美人の湯”と称されるものもあるが、これは効能では無い。(後述)
新旧泉質名との対比[]
新旧泉質名では、以下に分類される。
旧泉質名[]
- 重炭酸土類泉
- 純重炭酸土類泉
- 含炭酸-土類泉
- 含食塩-重炭酸土類泉
- 含芒硝-重炭酸土類泉
- 重曹泉
- 純重曹泉
- 含炭酸 - 重曹泉
- 含食塩 - 重曹泉
- 含芒硝 - 重曹泉
- 含食塩・芒硝-重曹泉
- 含土類 - 重曹泉
新泉質名[]
- カルシウム(・マグネシウム) - 炭酸水素塩泉
- カルシウム(・マグネシウム) - 炭酸水素塩泉
- 含二酸化炭素-カルシウム(・マグネシウム) - 炭酸水素塩泉
- カルシウム(・マグネシウム)・ナトリウム - 炭酸水素塩・塩化物泉
- カルシウム(・マグネシウム)・ナトリウム - 炭酸水素塩・硫酸塩泉
- ナトリウム - 炭酸水素塩泉
- ナトリウム - 炭酸水素塩泉
- ナトリウム - 炭酸水素塩・塩化物泉
- ナトリウム - 炭酸水素塩・硫酸塩泉
- 含二酸化炭素 - ナトリウム - 炭酸水素塩泉
- ナトリウム - 炭酸水素塩・塩化物・硫酸塩泉
- ナトリウム・カルシウム(・マグネシウム) - 炭酸水素塩泉
泉質の定義[]
温泉水1kg中に含まれる含有成分が1,000mg以上あり、そのうち重炭酸ソーダ(NaHCO3)の含有量が340mgを超えるもの。
効能[]
※効能はその効果を万人に保障するものではない
泉質に基づく効能として、以下が挙げられる。
適応症[]
浴用[]
- 一般的適応症のほか、切り傷、火傷、慢性皮膚病
飲用[]
- 肝臓病、糖尿病、慢性消化器病、痛風
禁忌症[]
美肌効果[]
強アルカリ性の温泉では入浴すると肌がヌルヌルする。この事からパンフレット等で“美肌効果”、“美人の湯”をうたう施設も有るが、これは効能では無い。 化学反応により皮脂から石鹸に類似した物質が作られる。つまり石鹸を塗らなくても塗った事と同等の効果があるだけである。