草津白根山 | |
---|---|
ファイル:Kusatsu-Shiranesan03s5s4272.jpg 渋峠より望む | |
標高 | 2,160m |
所在地 | 群馬県吾妻郡草津町 |
位置 |
北緯36度38分38秒 東経138度31分40秒 |
種類 | 活火山 ランクB |
草津白根山の位置
|
草津白根山(くさつしらねさん)は、群馬県吾妻郡草津町に位置する、標高2,160mの活火山。
名称について[]
本来は白根山が正式名称であるが、他の白根山と区別するため、草津を配して呼ばれる。また、近隣の逢ノ峰と本白根山を含めた三山の総称とすることもあり、この場合は標高2,171mの本白根山が最高峰となる。一つの火山の山体として捉える際は後者の考え方をとる。
特徴[]
山頂付近は白い山肌が広がっているのが特徴であるが、1882年の噴火以前は火口付近まで緑が広がっていたという。
現在、山頂は硫化水素ガス発生のため立ち入りが規制されているが、山頂付近の湯釜と呼ばれる火口湖には以前、立ち入ることができた。しかし現在500m規制で火口を眺める事はできるが、火口までは行くことができない。観光地として多くの観光客が訪れる。その他にも水釜、涸釜と呼ばれる火口湖がある。かつては周辺に幾つかの硫黄鉱山が存在し、現在は鉱山跡を見学することができる。
湯釜[]
湯釜(ゆがま)は、直径約300m、水深約30m、水温約18℃の火口湖である。エメラルドグリーンの水で知られ、観光地として人気がある。pHが1.0前後であり、世界でも有数の酸性度が高い湖、と言われている[1]。これは火山ガスに含まれる塩化水素や二酸化硫黄が水に溶け込み、塩酸や硫酸となったためと考えられている[2]。
水がエメラルドグリーンに見えるのは、水に溶け込んでいる鉄イオンや硫黄などの微粒子の影響で、日光の特定の波長の光が吸収されるためだと考えられている[2]。なお、湯釜の水をビーカーなどに汲んでみても、エメラルドグリーンには見えない。
調査研究[]
東京工業大学火山流体研究センターは、主に草津白根山を研究対象として、「マグマ中の揮発性成分の挙動」、「火山体内部の熱水系」、「火山ガス放出量の連続測定法」などを研究している。
噴火記録[]
近年のおもな火山活動。
- 1882年 8月6日 水蒸気噴火(湯釜,涸釜):降灰
- 1897年 7月4日-8月 小規模水蒸気噴火(湯釜) 硫黄採掘所全壊
- 1900年 10月1日 小規模水蒸気噴火
- 1902年 7月-9月 水蒸気噴火(弓池付近):降灰
- 1905年 10月 小規模水蒸気噴火
- 1925年 1月26日 水蒸気噴火:降灰
- 1927年 12月31日 小規模水蒸気噴火
- 1928年 1月29日~31日 小規模水蒸気噴火
- 1932年 10月1日 水蒸気噴火:降灰,ラハール(火山泥流) 死者2名,山上施設破壊
- 1937年 11月、12月 小規模水蒸気噴火:降灰
- 1939年 2月-5月 水蒸気噴火:降灰
- 1940年 4月、9月 噴煙
- 1942年 2月2日 小規模水蒸気噴火(割れ目)
- 1958年 12月 小規模水蒸気噴火(湯釜)
- 1976年 3月2日 小規模水蒸気噴火(水釜)
- 8月3日 白根沢で火山ガスにより死者3名
- 1982年 10月26日 小規模水蒸気噴火(湯釜,涸釜):降灰
- 12月29日 水蒸気噴火(湯釜):降灰
- 1983年 7月26日 小規模水蒸気噴火(湯釜)
- 11月13日 水蒸気噴火(湯釜):降灰
- 2月21日 小規模水蒸気噴火(湯釜,涸釜):降灰
アクセス[]
- 湯釜 - 国道292号(志賀草津道路)、レストハウスより徒歩10分
近隣の山[]
- 本白根山
- 志賀山
- 横手山
- 万座山
脚注[]
- ↑ “日本の火山 vol.14 草津白根山(群馬県・長野県)”. 平成22年度 広報誌「ぼうさい」7月号(第58号). 内閣府. 2011年2月1日閲覧。
- ↑ 2.0 2.1 “火山についてのQ&A/Question #3193”. 日本火山学会. 2011年2月1日閲覧。
関連項目[]
- 上信越高原国立公園
- 草津温泉
- 万座温泉
- 日本百名山
- 草津国際スキー場
外部リンク[]
|
fa:کوه کوساتسو-شیرانه fi:Kusatsu-Shirane it:Monte Kusatsu-Shirane sk:Kusacu-Širane