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西之島
ファイル:Nishinoshima mlit1978.jpg
航空写真(1978年)写真上方が西北である。
座標 北緯27度14分49秒
東経140度52分28秒
面積 0.29km²
海岸線長 km
最高標高 25m
所在海域 太平洋フィリピン海
所属国・地域 日本東京都
  
ファイル:Map of ogasawara islands ja.png

西之島の位置(地図中央)

西之島にしのしま)は、小笠原諸島無人島)。1973年に付近の海底火山噴火し、新島(西之島新島)が誕生、後に西之島と接合し、一体化した陸地となった。そのため、現在の「西之島」の呼称は、西之島新島とあわせた陸地全体を指す。行政区画は、東京都小笠原村

地理[]

東京の南約1000km、父島の西約130kmにある。火山列島(硫黄列島)と同一火山脈に属し、付近は海底火山活動が活発である。西之島火山体は海底から計測すると比高4,000mにもなる大火山であるが、海面に出ているのはその最上部にすぎない。

1973年から1974年にかけての噴火により新島ができるまでの西之島(旧島)は、面積0.07km²、東西650m、南北200mの細長い島だった。現在は、噴火とその後の侵食と堆積によって新島と一体化。1970年代は、「コ」の字型の新島と旧島に挟まれた湾をもつ島だったが、堆積作用によって、1982年には湾口が閉じて完全に一体化。円形の島になった。なお、1999年時点での新島部分の面積は、0.25km²。

現在は新島と旧島は完全に一体化している。島の周囲は波の浸食を受けて断崖となっており、上陸は難しい。

自然[]

西之島海洋島であり、噴火後まだ時間が経過していないため、植物相は貧弱でスベリヒユオヒシバイヌビエグンバイヒルガオハマゴウ及びツルナの6種しか確認されていない[1]。これらの多くは、種子の海流散布を行う植物である。アカオネッタイチョウアオツラカツオドリオオアジサシオーストンウミツバメカツオドリオナガミズナギドリセグロアジサシなどの12種類の鳥類の生息、そのうち9種類の繁殖が確認されている[1]。その他にはアリやクモ、カニの生息が確認されている[1]。このため、2008年(平成20年)8月1日に国指定西之島鳥獣保護区(集団繁殖地)に指定されている(面積29ha、全域が特別保護地区)。

歴史[]

西之島に井戸水はない上に農耕にも適さないため、遭難船の漂着者を除いて、人が居住していた記録はない。ただし、西之島に産出しない半深成岩でできた、石の面に見える長さ23cmの石が、東海大学の調査隊によって採取されている[2]

  • 約1000万年前 - 火山活動により島が誕生。
  • 1702年 - スペイン帆船ロザリオ号が発見し、「ロザリオ島」と命名。
  • 1801年 - イギリス軍艦ノーチラス号によって「ディスアポイントメント島」と命名。
  • 1904年(明治37年) - 日本によって西之島と呼ばれるようになった。
  • 1911年(明治44年) - 軍艦松江が測量をおこなった。
  • 1973年(昭和48年) - 4月12日に変色水が確認された。同年5月30日西之島の東方600mで海底火山の噴火があり、同年9月11日に新島が出現、同年12月21日に西之島新島と命名された。
  • 1974年(昭和49年) - 6月には新島と旧島が接続していることを確認。
  • 1975年(昭和50年) - 新属新種のニシノシマホウキガニが発見されたが、その後、島内では絶滅した。
  • 1982年(昭和57年) - このころには湾口が閉じてになっている。

脚注[]

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  1. 1.0 1.1 1.2 国指定化女沼鳥獣保護区指定計画書(環境省案) - 平成20年5月9日環境省報道発表資料 (PDF)
  2. 青木斌・小坂丈予編著「海底火山の謎 - 西之島踏査記」東海大学出版会、1979年、122頁

参考文献[]

外部リンク[]


pt:Nishinoshima sv:Nishino-Shima