西之島新島 | |
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ファイル:Nishinoshima mlit1978.jpg 航空写真(1978年) 下側の黒い部分が新島 | |
面積 | 0.25km² |
最高標高 | 15.2m |
所属国・地域 | 日本の旗 日本 |
西之島新島(にしのしましんとう)は、1973年に小笠原諸島で形成された陸地(島)。西之島隣接海域で発生した火山の噴火によって形成されたため、当時は「新島ブーム」とマスコミが騒ぎ、大きな話題となった。後に西之島と接合し、ひとつの島となった。行政区画は、東京都小笠原村。
このケースのように、既存の領海内に自然現象で新たに島が出現した場合は、国際法上自動的に領海の所属国に帰属し、とかくトラブルになりがちな「先占(実効的支配)」の必要性がない。西之島新島の場合も自動的に日本の領土として認定されている。
地理[]
東京の南約1,000キロメートル、父島の西約130キロメートルにある。火山列島(硫黄列島)と同一火山脈に属し、付近は海底火山活動が活発である。西之島火山は海底から計測すると4,000メートルにもなる大火山であるが、海面に出ているのはその最上部にすぎない。
1973年に西之島火山が噴火し、西之島新島が形成された。その後、西之島(旧島)と接合したため、陸地としての実態は西之島と一体である。現在、「西之島新島」および「新島」と特に呼ぶ場合は、このときの噴火により形成された陸地の範囲(旧島を除く範囲)を指すことが多い。
1999年時点での新島部分の面積は0.25平方キロメートル、最高標高は15.2メートルである。また、旧島部分を含めた西之島全体の面積は0.29平方キロメートル、最高標高は25メートルである。
島の周囲は波の浸食を受けて断崖となっており、上陸は難しい。島には雑草やコケ類が生えている。火山噴火が終息後、漂着した種子からグンバイヒルガオが繁殖、セグロアジサシやカツオドリが飛来するなど動植物も確認されている。周辺は好漁場となっているが、座礁事故も起こっている。
歴史[]
- 1973年(昭和48年) - 4月に変色水が確認された。同年5月30日西之島の東方600mで海底火山の噴火があり、同年9月11日に新島が出現、同年12月21日に西之島新島と命名された。
- 1974年(昭和49年) - 3月には新島と旧島が接続。馬蹄形の形状となる。東海大学の調査隊が上陸。
- 1975年(昭和50年) - 新属新種のニシノシマホウキガニが発見されたが、その後、島内では絶滅した(他海域で再発見)。
- 1982年(昭和57年) - このころには湾口が閉じて湾が湖になり、釣鐘型の形状となる。
関連項目[]
参考文献[]
- 青木斌・小坂丈予編 『海底火山の謎 : 西之島踏査記』 東海大学出版会〈東海科学選書〉、1974年。ISBN 978-4-486-00285-7。 - 形成された新島に上陸調査した唯一の記録出版物。海底火山の噴火からその後の上陸、調査までドキュメンタリータッチにまとめられている。
- 加藤祐三 『軽石 : 海底火山からのメッセージ』 八坂書房、2009年。ISBN 978-4-89694-930-8。
外部リンク[]
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