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飛越地震(ひえつじしん)は、1858年4月9日安政5年旧暦2月26日)未明に、跡津川断層富山県岐阜県)を震源に発生した大地震

解説[]

この地震は安政5年に発生したことから、「安政飛越地震(あんせいひえつじしん)」と呼ぶこともある。

北陸地方飛騨国を中心に甚大な被害を齎した。マグニチュードはM6 - 7を記録したとされている。家屋の倒壊も著しく、200 - 300人もの死者が出る大惨事となった。

富山藩士の体験記には地面が階段状に隆起した、水や砂が噴き出したなどと被害状況が描かれている。

また、富山県立山連峰では、日本三大山岳崩壊の一つともいわれている鳶山崩れ(とんびやまくずれ、大鳶崩れ(おおとんびくずれ)ともいう)が発生し、鳶山の一部だった大鳶山と小鳶山が消滅、立山カルデラに大量の土砂が流れ込むこととなった。

これによって常願寺川せき止められ4月23日3月10日)、6月8日4月26日)の二度にわたり決壊して下流の平野部に大きな被害をもたらした。3万石以上に相当する田地が土砂に埋まり、死者・流失家屋も多数。一度目の洪水で農業用水が埋まり、その復旧工事中に二度目の洪水に襲われて人足が溺死したところもあった。他にも神通川黒部川など、各地で河道閉塞が発生したことが記録されている。

21世紀初頭の時点で、約2億立方メートルの土砂が立山カルデラ内に残っており、流出してしまうと富山平野が厚さ2メートルの土砂で埋没するという(砂防工事が行われているため、すぐに土砂が流出することはない)。

参考文献[]

  • 『地震の記憶 安政五年大地震大水災記』(廣瀬誠:編、桂書房、2000年2月)ISBN 4-905564-13-1

関連項目[]

外部リンク[]

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